当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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Q.119 成形品中のSVHCの0.1%濃度計算の母数重量

2008年10月3日更新

【質問】

REACH規則における成形品中のSVHCの情報開示は、JGPSSIのJIG、あるいは、JAMPのAISのどちらですればよいでしょうか?また、セットメーカーの場合、SVHCの0.1%の濃度計算をする母数重量はセット1台の重量を母数として計算してよいですか?



【回答】

REACH規則の第33条のSVHCを0.1%以上含有する成形品についての情報伝達に関するフォーマットについては、規則条文には特に規定は設けられていませんが、「川下ユーザーへのガイダンス文書」1)には、下記の項目を記載することが例として示されています。

SVHCを含有する成形品の伝達情報の例

物質名称(必須)

CAS番号

登録番号(供給者から提供されていれば)

分類および警句

成形品中の濃度(企業秘密を保護するために濃度範囲でもよい)

安全な取り扱いに関する情報(必須)

安全な廃棄

この例では、REACH規則条文の通り、1項は必須、6項は、成形品のユーザーが安全に取り扱うことを保証する必要がある場合には必須で、安全性データシートのS警句に対応する情報を伝達することになっています。さらに例示では、安全性データシートで伝達が要求されている危険物の分類、その警句、濃度(範囲)を伝達することが望ましいとしています。

したがって、上記の情報を伝達するのに、MSDS、JIGやAIS、MSDSplusで伝達される情報を用いることになります。消費者に販売する完成品を輸出している場合は、上記の少なくとも1項、および6項について、入手される情報から伝達されることが必要と考えます。

なお、今年4月にJGPSSIより、REACH規則に対応するために、改定作業を進めることが発表されています。その改訂においては、JAMPとの活動と整合性を取るために、連携を取るとされています。2)

SVHCの濃度計算については、現時点ではご質問でご指摘の通り、「成形品中の物質の要求に関するガイダンス」3)では、成形品全体重量で算出することになっています。しかし、一部のEU加盟国から、少なくとも分解できる最小単位の部品の重量を母数とすべきとの異議が出されています。(詳細は、2008年9月19日の本コラムを参照ください。)計算に用いる母数が変更される場合のために、材料・部品ごとに提供されるJIGやAISなどの情報は、十分管理されることが肝要と考えます。

1)Guidance for downstream users; p44 Table10

2) http://210.254.215.73/jeita_eps/green/green1.htm

3)Guidance on requirements for substance in articles;p54

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