当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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Q542.車の上市の日の判断

2019年7月5日更新


【質問】

REACH規則附属書XVIIのエントリー#51ではフタル酸エステル類の制限の条件として、4項で車の上市(placed on the market)に関する項目がありますが、車の上市とは型式登録日なのか、通関日なのか、車検日なのか、どの日を上市と判断すればいいのでしょうか。

【回答】

REACH規則付属書17の第51条(Entry 51 to Annex XVII of REACH)フタル酸エステル類についての修正が2018年12月18日に行われました*1。 制限対象となるフタル酸エステル類に新たにフタル酸ジイソブチル(DIBP)が加わりました。 フタル酸エステル類の追加規制は、2020年7月7日以降欧州市場へ投入される成形品に適用されます。 車に関しては、「2024年1月7日以前に上市(placing on the market)された指令2007/46/ECが適用される自動車,または市場に出回っているときはいつでも自動車の整備や修理にのみ使用され、それ無しでは自動車が機能しない成形品は、2020年7月7日以降に0.1重量%以上の濃度で市場に出すことはできない、という規制は適用されない」、と記されています。


REACH規則の第3条(定義)12項で「上市とは、有償であるか無償であるかに拘わらず、第三者に対して供給又は利用可能にすることをいう。輸入は上市とみなす」と規定しています。


欧州自動車工業会(ACEA:Association des Constructeurs Europeens d'Automobiles)*2が発行したREACHに関する自動車業界ガイドライン(V4.0)で、『上市は「第三者に対して有償無償を問わず、供給することまたは利用可能にすること」を意味する。「輸入は、上市であるとみなされるものとする」(REACH3条12項)』、とし、輸入に関しては、『「欧州共同体の関税地域への物理的導入」を意味する(REACH 3条10項)』と定義しています。


EUでは、車両登録制度があり、自動車の登録文書に関する指令1999/37 /(COUNCIL DIRECTIVE 1999/37/EC of 29 April 1999)*3が定められています。 EUのそれぞれの国の国内法の下で、車両登録の時点における関係法令への適合性が確認され、登録の対象となる車両の登録証明(自動車検査証)が発行されます。


以上のことから、車の上市日はそれぞれの自動車の製造者の出荷日または域外国からの通関日となり、上市日に適用される法規制の順法確認が行われます。


上市後に物流(卸、販売店)があり、最終使用者が購入すると車両登録(車検)がされます。 車検では加盟国の国内法により、その時点で適用される法規制の順法性が確認されます。


*1

https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32018R2005&from=EN

*2

https://www.acea.be/uploads/publications/AIG-4.0_Japanese.pdf

*3

https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=celex:31999L0037

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