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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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REACHにまつわる最近のニュース(3)

2011年1月28日更新


 REACH規則は、他の法律の適用を受けない物質・混合物等の化学製品だけでなく、成形品に適用されることはご承知の通りです。すなわち、REACH規則で課せられる同じ義務が他の法律によっては課せられないと考えていましたが、EUの「建設製品指令(理事会指令89/106/EEC)」の改正として出されています「建材製品に関する規則」の草案では、建設製品についてREACH規則の31条のSDSや33条の成形品中のSVHCの情報提供義務が課せられる条項があります。以下ではこの内容について簡単に紹介します。


EUでは、2000年3月に「より良い職業をより多く創出し、社会的連帯を強化した上で、持続的な経済成長を達成しうる、世界中で最もダイナミック、かつ、競争力のある知識経済」を実現するためのリスボン戦略を策定していました。2005年の戦略の見直しでは、改めて企業の競争力、成長と雇用のために規制の簡素化が必要として、その1つとして建設業が優先分野とされました1)。  そのような中で「建設製品指令」を改正する規則案が2008年5月に提案されていました2)。この提案について理事会、欧州議会で審議が続けられていましたが、理事会との同意の下で、2011年1月18日の欧州議会の第2読会で承認されました3)。


 欧州議会の発表では、これまでの建設材料の要求事項に加え、新しい規則では有害物質を含有する建材に建設作業者とそのユーザーの健康と安全を保護するための表示をしなければならないことになっています。  現行の指令では、建設製品の要求事項の1つに衛生、健康および環境へ影響を及ぼす化学物質の放出に対する要求事項があります。新規則案では、すべての建設用製品に要求事項を満足していることを示す"パフォーマンス宣言(declaration of performance)(DoP)"をして、CEマークを添付することが求められています。この要求項目には、すべての使用者に、REACH規則で要求されている健康と安全を確保するための、建設製品に含まれる危険有害性物質に関する情報の提供が含まれています。当初は、REACH規則の第31条の物質・混合物のSDSと33条の成形品中の有害性物質に関する情報の提供が要求されていますが、欧州委員会には、3年以内にリサイクルあるいはリユースの要件を考慮して、よりレベルの高い健康と安全を確保するために、これらの危険有害性物質に関する必要な情報の報告を提出し、必要があればそのための法律の立案を求めています。  また、ユーザーへ提供するDoPは、電子的媒体またはユーザーから要求があれば必ず紙ベースで提供する必要があります。また、この情報は欧州委員会で準備されるWebサイトで10年間は利用できるようにするする必要があります。  加盟国では、建設製品の情報を提供するProduct Contact Pointsを指定し、それらを無料で使用できるようにします。また、利害の衝突を回避するには、Product Contact Pointsは、CEマーキング取得のプロセスに関して公明正大なものとされます。  新規則は2013年7月1日から適用されることになっています。


 関連する業界では、既にREACH規則順守のために必要な対応を実施しており、新たな規則についてのガイドラインを早急に作成する要求を出しています。

1)http://ec.europa.eu/enterprise/sectors/construction/documents/legislation/revision-cpd/index_en.htm 2)http://www.europarl.europa.eu/oeil/file.jsp?id=5642292 3)http://www.europarl.europa.eu/en/pressroom/content/20110118IPR11826/html/Construction-products-new-rules-on-labelling-of-hazardous-substances


(林 譲)