当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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Q569.インドRoHSでの拡大生産者責任

2019年11月22日更新


【質問】

インドRoHSで要求されている「拡大生産者責任」とはどのようなものなのか教えてください。

インドRoHSは、2016年電気電子機器廃棄物(管理)規則1)(E-Waste (Management) Rules, 2016)内の第16条に規定されています。 本規則はEUのWEEEとRoHSの要素を合わせた法律となっており、RoHSに関する規定は全体の一部分となっています。


本規則のRoHSに関する規定では、対象となる電気電子機器を別表1、除外用途を別表2に定めています。 別表1に含まれる製品の生産者は、その製品や部品において均質材料あたり、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、PBBおよびPBDEに対して最大値許容値(カドミウムは0.01重量%、それ以外の物質は0.1重量%)を超えて含有してはならないとしています。 すべての生産者は、機器の構成要素とその部品等の詳細情報とともに上記有害物質削減規定に対する適合宣言をユーザー文書として提供することが要求されています。


なお、本規則における生産者とは、以下の条件に該当する販売業者、小売業者などを含むすべての者と定義されています。

(1)電気電子機器およびその部品等を自社ブランドで製造、販売すること

(2)他の製造者またはサプライヤーによって生産された電気電子機器、およびその部品等を自社ブランドで販売すること

(3)輸入された電気電子機器およびその部品等を販売すること

また、本規則では「拡張生産者責任」(Extended Producer Responsibility:EPR)を規定しています。 EPRとは、電気電子機器の生産者に対して、環境的に配慮した廃棄物管理を確実にするような廃電気電子機器の処理ルートを構築する責任を意味します。 具体的には回収システムまたは収集センターの設置またはその両方を実施し、生産者責任組織を通じて、個別または共同で認定解体業者またはリサイクル業者と合意することが含まれます。 生産者責任組織とは、廃電気電子機器の収集と処理ルートにおいて責任を負う専門組織を意味します。


EPRは中央管理委員会による認可制度となっており、生産者は形式12)に基づいて申請を行います。 生産者は、EPR計画として収集目標値(別表Ⅲ)達成のために廃電気電子機器における処理ルートの詳細を中央公害管理委員会に提供することが求められます。 EPR計画には、生産者責任機関および廃電気電子機器交換(認可された組織間における廃電気電子機器の販売・購入サービス)の情報も含まれます。 中央公害管理委員会は、EPR計画の評価を実施し、生産者が国内のEPRを果たすために効果的なシステムを詳細に定めていると認められる場合、申請書を受領してから120日以内にEPR認可をその生産者に付与するとしています。 生産者はEPR認可申請に際して、第16条で特定されている有害物質の非含有について自己宣言に基づいた情報提供を行う必要があります。


EPR認可の有効期間は5年間とされており、生産者はEPR認可が付与されない限り、電気電子機器を市場に投入することができません。 さらに電気電子機器の輸入についても、EPR認可が付与された生産者のみに限定されています。


また、中央公害管理委員会は、EPR認可の適用外に関する明確化3)という文書のなかで、EPR認可が不必要、または該当しない場合を以下のように明記しています。


① 本規則の別表1に含まれていない電気電子機器の場合

② EPR認可を得ている生産者への販売を目的として、輸入者が電気電子機器を輸入する場合

③ 保証に基づく交換を目的として、ユーザーが部品を輸入する場合(税関による文書検証に従って、1年以内に同数の非機能部品を輸出することが条件)

④ ユーザーが自己使用のために電気電子機器を輸入する場合(自己消費を意図していることが明記された自己宣言書を税関/港湾当局に提出することが必要)

⑤ EPR認可を得ている生産者のみに販売する目的で、製造者が電気電子機器を生産、輸入する場合


ただし②と⑤の場合においては、以下の書面を税関/港湾当局に提出することが要求されています。


ⅰ)EPR認可を得ている生産者との契約のコピー

ⅱ)EPR認可を得ている生産者のEPR認可のコピー

ⅲ)EPR認可を得ている生産者に代わって、生産または輸入をしているという内容の書面(EPR認可を得ている生産者が発行した)


なお、2016年電気電子機器廃棄物(管理)規則の改正規則として、2018年電気電子機器廃棄物(管理)修正規則4)が公布されています。 改正規則では、 EPRにおける電子廃棄物収集目標値(別表Ⅲ)が改訂されており、最近操業を開始した生産者(操業年数が販売する製品の平均寿命より短い)には、一般の生産者よりも低い回収目標値が設定されています。


1)http://moef.gov.in/wp-content/uploads/2017/08/GSR-338E.pdf

2) https://cpcb.nic.in/uploads/Projects/E-Waste/Form-I_of_E-Waste_(Management)_Rules-2016.docx

3) https://cpcb.nic.in/uploads/Projects/E-Waste/EPR_Clarification.pdf

4) http://moef.gov.in/wp-content/uploads/2017/08/e-waste-management-amendment_2.pdf

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