当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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Q558.台湾RoHSの合金中の鉛等に対する除外規定

2019年5月21日更新

【質問】Q558

台湾RoHSでは銅合金中の鉛等に対する除外規定がありますが、BSMIマークの表示では、除外規定の閾値以下であれば、基準内であるとして物質名の表示は不要と考えていいのでしょうか。

【回答】

台湾RoHSでは、規制の閾値を超える場合には商品検査マークに超えている制限物質名を表示するよう規定されていますが、除外規定の閾値以下の場合は、その表示は不要となります。以下、解説をいたします。

台湾RoHSとは、独立した法律が存在するものではなく、商品検験法でのBSMI認証取得の要求に「CNS 15663-102年 電機電子類設備降低限用化學物質含量指引」の第5節(含有表示)が追加されたものです。対象となる電気電子製品は、軍事用途のものなどを除外した交流1,000V、直流1,500V以下の製品であり、台湾経済部標準検験局(BSMI)が対象品目を公告で指定しています。2019年1月からは電動自転車用非車載型充電器なども対象となっていますので、追加の状況を把握しておくことが必要です。

対象物質と含有濃度は、鉛(0.1%)、水銀(0.1%)、カドミウム(0.01%)、六価クロム(0.1%)、PBB(0.1%)、PBDE(0.1%)ですが、含有を制限しているわけではなく、商品検査マークの表示への使用制限物質の状況表示の追加と含有状況表示声明書の添付を求めるものとなっています。


・商品検査マーク



基準値未満の場合の「RoHS」表示と、基準値を超えている場合の「RoHS(××,××)」表示が追加要求であり、××は基準値を超えた物質の化学記号です。例えば6物質の中でカドミウムと鉛が基準値を超えており、その他の物質が基準値未満の場合はRoHS(Cd,Pb)と標記します。なお、丸と矢印から構成されるシンボルは従来の商品検査マーク(BSMIマーク)で、R、Tから始まる記号はその認証方式(商品試験登録方式、型式検査方式)をあらわしています。R、T以下の5桁の数字・記号は申請者を示す固有のコードです。

ご質問のケースでの物質名表示については、2015年7月に提出されたWTO/TBT通報(G/TBT/N/TPKM/208)1)が参考になります。この中で、「RoHS」標記の説明として、「除外(用途)以外の制限物質の製品への含有が基準濃度を超えていないことを示す」とあります。ご質問の貴社の例で、鉛が基準値を超えているが除外対象であり、鉛以外の対象物質が基準値を超えていないとしますとこの条件にあたります。除外対象である鉛が基準値を超えていても物質名(Pb)の表示は不要であると考えます。


・ 含有状況表示声明書

対象物質が基準値を超えている場合は「超出0.1wt%」または「超出0.01wt%」、未満の場合は「○」、用途除外の場合は「-」を記入することとされています。ご質問のケースで、鉛が基準値を超えているが除外用途であり、鉛以外の対象物質が基準値を超えていないとしますと、鉛の項目には「-」、その他の項目には「○」の記載となります。



引用

1)

https://members.wto.org/crnattachments/2015/TBT/CHT/15_2578_00_e.pdf

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