当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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Q560.研究開発用途の適用除外

2019年12月7日更新


【質問】

RoHS指令では、研究開発用途は適用除外されています。当社の製品は研究開発に使用する電気電子機器ですが、RoHS指令は適用除外となると考えていいのでしょうか。

【回答】

RoHS(II)指令 (以降「RoHS」と略称)では、第2条(4)において、RoHSが適用されない製品として以下が規定されています。


(a) 武器、兵器、軍需品

(b) 宇宙での使用を意図した機器

(c) 本指令の適用範囲外となる他の機器に組み込まれることを意図して特別に設計された機器で、その機器に組み込まれた状態でのみ機能するもの

(d) 大型据付式産業用工具

(e) 大型固定式設備

(f) 人および貨物を輸送する手段(形式認証のない2輪電動車を除く)

(g) プロフェッショナル用の非道路用車両機器

(h) 能動型植え込み式医療機器

(i) 専門家によって設計、組み立て、設置が行われ、定められた場所で永久的に使用されることが意図された太陽光発電システム用太陽電池パネル

(j) 研究及び開発目的のみのために特別に設計された機器で、企業間ベースでのみ利用可能な機器

(k)パイプオルガン


RoHS(II) FAQ 1) (2012年12月12日発行)の中で第2条(4)(j)に関して以下のように説明されています。


(1) RoHS除外が適用される研究開発(R&D)機器 (第2条(4)(j)に該当)

・研究開発(R&D)を唯一の目的として設計され、企業間ベースでのみ利

用可能な機器

(2) RoHS除外が適用されない研究開発(R&D)機器( (第2条(4)(j)に非該当)

・R&D用途と商業用途、またはその他の用途の両方に使用できる化学分析用モニター装置や機器、その他の実験装置などの標準装置

・R&D機器やプロトタイプのテスト、検証、または監視するために設計および市販されている機器は、カテゴリー9(監視および制御機器)に属するため対象外


研究開発の機器がRoHSの範囲から除外されるのは、このタイプの機器が科学または技術の進歩の達成に直接貢献する活動であり、RoHSの適用が、EUの研究、科学の進歩、開発、革新に負担をかける可能性があるためです。


この除外が適用される電子機器の例として以下があげられています。

・プロトタイプまたはサンプル/テストなどの未完成製品

・規制順守の評価、製品の性能、顧客の受け入れ可能性の判定など、未完成製品の開発、テスト、検証、評価にのみ使用される社内カスタムメイドの「開発車両」

貴社の製品が、研究及び開発目的のみのために特別に設計され企業間でのみ利用される機器であればRoHS適用除外対象であり、商用やその他の用途に適用可能な化学分析用の計測機器や実験用の装置であれば、RoHS適用対象製品となります。


1)

https://ec.europa.eu/environment/waste/rohs_eee/pdf/faq.pdf

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