当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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Q592.UKCAマーキングにおける宣言方式について

2021年01月22日更新

【質問】

当社は英国に電気電子機器を輸出しています。 RoHS(II)指令の適合についてはモジュールA(自己宣言)を採用しています。英国ではUKCAマーキングが適用になりますが、同様に自己宣言方式で対応できるのでしょうか。

【回答】

UKCA(英国適合査定)マークは英国(イングランド、スコットランド、ウェールズ:UK)域内で上市する特定の製品に対して必要となるマークです。注1)


UKにおいては、EU RoHS指令の国内法として「電気・電子機器における特定有害物質の使用の制限規則(2012 No.3032)」注2)が制定・運用されおり、EU離脱後も本規則が適用されています。 ただし、UKのEU離脱に伴い、本規則は「廃棄物(その他の改正)(EU離脱)(2)規則2019(2019 No.188)注3」等により複数回改正されています。 2019 No.188の改正により製造者はEUの法令Decision No 768/2008/EC の附属書ⅡのモジュールAに代わり、2019 No.188の別表パート4に記載されている内部生産管理手順に基づいた適合性評価を実施することが必要になりました。


別表パート4で適合性評価に最低限必要な要素として記載されている事項は、EUのCEマークキングを定めたDecision No 768/2008/ECの附属書ⅡモジュールAの適合性評価の証拠となる技術文書に最低限必要な要素とほぼ同じです。 貴社の製品がUK版RoHS指令に適合していることを評価する手続きについては従来通りの自己宣言方式での適合性評価を採用することが可能です。


なお、製品が複数の法規制の対象となる場合、適用される法規制全ての適合を保証しない限り、UKCAマークを貼り付けることができません。 この場合、適用される法規制全ての適合性評価が必要不可欠です。 また、全てのUKCAマーキングの適合性が自己宣言方式で対応できる訳ではありません。 医療機器規則注4)や圧力機器規制注5)などの法規制では一定の条件に該当する場合には、自己宣言方式は認められません。 例えば、貴社の製品がUKにおいて圧力機器して使用され、自己宣言方式の認められない条件(カテゴリーIIIまたはIVの圧力機器)に該当した場合には、圧力機器(安全)規則の適合についてはUKに拠点を持つ第三者認証機関による評価を受ける必要があります。


UKCAマークは2021年1月1日から適用になっています。 但し、移行期間として特定の製品を製造および輸入する事業者については1年間の猶予を設けています。


また、UKCAマーキングでは、EUのCEマーキングと同様に適用される法規制の要件に準拠していること宣言する書類(UK適合宣言書:UK Declaration of Conformity)やそれを証明する技術書類が必要になります。 UK適合宣言書は要求に応じて市場監視当局が利用できるようにする必要があります。 UK適合宣言書に必要な情報はUKの法規制に従うこととなりますが、CEマーキングの適合宣言書とほぼ同じです。

  

注1)

https://www.gov.uk/guidance/using-the-ukca-marking


注2)

https://www.legislation.gov.uk/uksi/2012/3032/contents/made


注3)

https://www.legislation.gov.uk/uksi/2019/188/regulation/18#regulation-18-7-a


注4)

https://www.legislation.gov.uk/uksi/2002/618/made


注5)

https://www.legislation.gov.uk/uksi/2016/1105/contents/made

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