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フタル酸エステル類の移行に関する論文の紹介
2019年10月15日更新
RoHS(II)指令の制限物質として追加されたフタル酸エステル類は、移行性が高いとしてその対応が悩ましい問題となっています。
工場内のすべての塩ビマットの撤去、工場内のすべての工具類についてRoHS(II)指令の適合性を確認し、工具はに専用化することの要求などが、今もってあります。
フタル酸エステル類は、移行性が高いと知られていますが、そこまで考える必要はないと思えるものも多々あります。
顧客(それも大手)から工具類についてRoHS(II)指令の適合性を確認することが要求されると、疑念に思いつつも川中の中小企業は従わざるを得ないのが実情です。
フタル酸エステル類の移行性に関する情報や測定データ類は、J-Net21 ここが知りたいRoHS指令のコラムでご紹介してきました。
移行に関する信頼性の高い機関からの情報があれば、顧客の過剰な要求への説明ができると思います。
(地独)東京都立産業技術研究センターのフタル酸エステル類の移行性に関する論文をご紹介します。
いずれも移行はあるが、短時間では法規制に抵触するような濃度での移行のリスクは高くないとしています。
下記からその論文をご確認ください。
TIRI News で解説しています。
FT-IR、ラマン分光法による非破壊検査法の論文です。
https://www.iri-tokyo.jp/book/list/book36.html
https://www.iri-tokyo.jp/book/list/book44.html
GC-MSによる移行量の測定の論文です。
https://www.iri-tokyo.jp/book/list/book51.html
(松浦 徹也)