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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

  • 執筆者の写真tkk-lab

Q622.RoHS指令における特定有害物質の非含有確認を分析試験で行う場合の試験機関について

2022年07月15日更新

【質問】

RoHS指令の特定有害物質の非含有確認を分析試験で行う場合は、ISO17025の認定試験所の必要があるでしょうか。

 

【回答】

RoHS指令において、技術文書に用いる特定有害物質の非含有確認の分析試験に関しては、整合規格EN IEC 63000:2018の4.3.3項で、IEC 62321(電気・電子機器中の特定物質の測定定量)シリーズに基づく分析結果を要求しています1)2)。 特に発行年を定めていないため、最新版での分析が要求されています。


IEC 62321シリーズは、試料の調整方法や蛍光X線分光法によるスクリーニング、GC-MSによる特定物質の精密分析方法などが定めていますが、試験機関に対する規定はありません。

従って、ご質問にある分析試験を行う場合には、RoHS指令ではIEC 62321シリーズによる分析試験を要求していますが、ISO17025認定試験所での分析結果は求めておらず義務化はされていません。


なお、ISO17025の認定試験所とは、ISO/IEC 17025(試験及び校正を行う試験所の能力に関する一般要求事項)に基づき3)、第三者認証機関による審査によって、特定の種類の試験又は校正を行う能力を有していることを認定された試験所です。 世界各国において試験所認定を試験所の技術的能力の判断基準としており、認定試験所で発行された分析試験結果は、国際的に信頼できる資料として取り扱われます。


また、整合規格EN IEC 63000:2018に関連するIEC 63000:2016が2022年1月に改訂されました4)。 引用規格はIEC 62474:2012でしたが、IEC 62474:2012が2018年11月に改訂されてIEC 62474:2018が最新版となったため、IEC 63000はこの改訂に対応した修正が行われました。具体的には、引用規格の更新と材料宣言での規定の更新(「IEC 62474:2012の4.2.3項」から「IEC 62474:2018およびIEC 62474:2018 /AMD1:2020の4.4.2項または4.5.4項」に変更)です。


これらの改訂を受けて、今後、整合規格EN IEC 63000:2018およびRoHS指令の見直しが想定されますので、注意が必要です。


1) EN IEC 63000:2018


2) IEC 62321シリーズ


3) ISO/IEC 17025


4) IEC 63000:2016/AMD1:2022


5) IEC 62474:2018+AMD1:2020 Consolidated version


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