Q723.EUバッテリー規則のガイドラインの発行について
- tkk-lab

- 2025年8月1日
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2025年08月01日
【質問】
EUバッテリー規則のガイドラインはいつ頃確認できる見込みなのでしょうか?
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【回答】
EUバッテリー規則(Regulation(EU)2023/1542)1) の適用を促進するためのガイドラインとして2025年1月に、第11条の携帯型バッテリーとLMTバッテリーの着脱性、交換性についてのガイドライン(Commission Notice C/2025/214)2) が公表されています。
また、第48条で規定されているバッテリーのデューデリジェンスに関するガイドラインは、2025年2月に公表される予定でしたが、バッテリー規則の改正案(COM(2025)258 final 2025/0129(COD))3) でデューデリジェンス義務の適用日が2年延期されたことに伴い、ガイドラインは2026年7月に提案されています。
バッテリー規則は2023年8月に施行され、2024年2月から段階的に適用されていますが(第11条は2027年2月18日から適用)、要求事項が多岐に渡るため、この規則に関する委任法令や実施法令、ガイドライン等は順次発行されることになっています。今後も同規則に関しての動向に注意し、適切に対応する必要があります。
以下に、第11条に関するガイドラインの内容と、第48条関連のガイドライン発行延長の経緯について概説します。
第11条(着脱性・交換性)に関するガイドライン
第11条では、一部の例外を除いて、携帯型およびLMTバッテリーが製品の耐用年数中、エンドユーザーまたは専門家により容易に取り外し・交換可能であることを義務付けています。また、特殊工具やソフトウェアによりバッテリー交換を妨害することは禁止されており、交換後も製品機能を損なわない設計が必要となります。さらに、取扱説明書の提供やスペアバッテリーの長期供給も求められます。第11条の第9項では本条についてのガイドラインを公表するとされており、これに基づきEU委員会は規則の調和的な適用を促進するためのガイドラインを2025年1月10日に発表しました。
このガイドラインでは、第11条の以下などの点につき解説されています。
・一般工具(commercially available tool)の解釈(第1項関連)
・独立した専門家(independent professionals)の解釈(第2項・第5項関連)
・医療機器や湿潤環境で使用される機器など、第1項の例外となる機器の適用基準(第2項関連)
・委任行為によって例外機器に追加される候補機器の応募手続き(第4項関連)
・エンドユーザーによる着脱・交換可能性の確保が除外される製品の範囲(第3項関連)
第48条(デューデリジェンス)に関するガイドライン
第48条では、バッテリーのサプライチェーンに関するデューデリジェンス方針の策定が義務付けられています。当初、このデューデリジェンス義務の実施要件を示すガイドラインは、2025年2月18日までに公表される予定でした。しかしながら、2025年5月に発表された「オムニバスIV(規制簡素化提案)」に伴うバッテリー規則の改正案により、以下の変更が行われました。
・デューデリジェンス義務適用日が、2025年8月18日から2027年8月18日へ延期(第1項の改正)
・これに伴い、ガイドラインの公表予定も2026年7月26日に変更(第5項の改正)
また、規制簡素化措置案(COM(2025)258 final 2025/0130(COD))4) により、第47条に規定のデューデリジェンス対象事業者の基準も引き上げられ、純売上高4,000万ユーロ超から、1億5,000万ユーロ超の事業者に変更されることも提案されています
【参考資料】
1) EUバッテリー規則 Regulation(EU)2023/1542
2) 携帯型バッテリーとLMTバッテリーの着脱性、交換性についてのガイドライン Commission Notice C/2025/214(第11条関連ガイドライン)
3) EUバッテリー規則改正案 COM(2025)258 final 2025/0129(COD)
4) EU規制簡素化措置案COM(2025)258 final 2025/0130(COD)

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