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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

  • 執筆者の写真tkk-lab

Q645.指令が規則に変更になった場合の変更点について

【質問】

指令が規則になると、どのような変更が生じますでしょうか?

 

【回答】

指令が規則に変更になった場合の変更点について、まず指令と規則の基本的な違いは、指令とは加盟国に対して国内法への反映を求め、国内法が国内企業等に効力を有するものであり、規則とは加盟国の国内法に関係なく、直接全加盟国の企業等に効力を有するものです。 そのため、指令が規則に変更になった場合には、規則が発効された日から、指令の下で矛盾する国内法がある場合には、規則の方が優先することになります。 規則で定められている要件を確認して対応しなければなりません。 詳細について以下に説明します。


EUの法体系は一次法、二次法、判例からなっています。(*1)

一次法:EUの設立に関する条約や改正条約にあたる基本条約を指しています。

二次法:一次法を根拠に制定され、EU域内で加盟国に対して、また、直接・間接的に企業や個人に対して規制する法令です。

企業が守らなければならない規制類は、この二次法になります。大きく分けて、規則(Regulation)、指令(Directive)、決定(Decision)、勧告(Recommendation)、意見(Opinion)の5種類があります。


環境に関する法律の大部分は指令です。 指令は、加盟国に対して義務を課すものであり、指令で定められている要件の達成の手段および方法については、加盟国の裁量に委ねられています。 加盟国において、異なる法的及び行政的伝統を考慮に入れることができるようになっています。

また、EUの環境に関する法律の10%は規則です。規則は、 加盟国に対して直接の拘束力を持ち、矛盾する国内法がある場合は規則が優先します。


以下にEU法規の指令と規則について比較をします。


指令について

1. 指令で指定された日、または官報での公示から20日後に発効する。

2. EU環境法の中で最も頻繁に使用されている。

3. 加盟国は、国内法への転換日までに指令を発効させるための法律、規則、及び手続きを選択し、決定しなくてはならない。

4. 特定の措置について、指令自体にほかの日付が示されている場合を除き、転換日と同じ日に発効する。加盟国が国内法への転換に失敗した場合、指令は直接的な効力を持つ場合がある。


規則について

1. 規則で指定された日、または官報での公示から20日後に発効する。

2. EU域内で統一されたシステムが必要な場合に使用される:資金、制度、エコラベルなどのEU自主スキーム、製品または貿易の規制など

3. 加盟国は制度と手続きを確立しなくてはならない。加盟国は矛盾する国内法を廃止にする必要がある。

4. 発効日に直接拘束力を持つ。


指令とは、加盟国に国内法への反映を求めるものであり、企業等に対して直接の効力を有するのは、指令ではなく国内法です。 環境に関する指令として代表的なものとしてRoHS指令とWEEE指令があります。

一方、規則とは、加盟国に対して厳密に同じ要件を適用することが重要であると考えられる場合に使用されます。 規則は、加盟国の国内法に関係なく、直接加盟国と企業等に効力を有します。 例えば、REACH規則は規則であるため、直接加盟国や企業等に対して効力を有します。



(*1) TFEUの要約 Part 3 Title VII “harmonisation of legislation”

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