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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

  • 執筆者の写真tkk-lab

Q664.EU WFD(廃棄物フレームワーク指令)2008/98/ECにおけるSCIPデータの提出形式について

2023年08月11日更新

【質問】 EU WFD(廃棄物フレームワーク指令)2008/98/ECでSCIPデータ提出を依頼されておりますが、どのような形式で提出するのが一般的なのでしょうか?

 

【回答】

貴社が直接、EU域に製品を輸出しない場合は、貴社はEU輸入者を支援する者となり、お取引様に対してSCIPデータを登録するための必要な情報を提出すればよいと考えられます。 そのため、貴社が欧州化学品庁の直接的にSCIPデータの登録を行いませんので、データの形式は問われません。以下に詳しく説明します。


SCIPデータの登録が必要な必要となる製品はCLSに掲載のSVHCを0.1wt%超えて含有するEU域内で流通する成形品及びその複合体となっています。 SCIPデータの情報登録の義務対象者は、EU域内の製造者や加工者、輸入者、流通者等の成形品供給者、EU域外成形品については、EU域内輸入者が義務を負うことになっています。 ただし、EU域外の成形品供給者は、必要な情報を提供することでEU輸入者を支援しなければならないとなっています。

SCIPデータの提出すべき情報として、以下の項目がありますので、これらの情報をEU輸入者に対して提供することになるでしょう。*1)

(#:最小成形品(ファーストアーティクル)や原部品のみに必要な情報)


・製品名:提供する成形品の名称

・成形品識別子:欧州商品コード(EAN)、国際取引商品コード(GTIN)、グローバル商品分類(GPC)等の各種商品コード、カタログ番号、ECHAが付与するID等

・成形品のカテゴリ:合同関税品目分類表(CN)コード等を選択

・EU域内製造の有無:はい/いいえ/非開示のいずれかを選択

・安全な使用方法:安全な使用に関する情報。

・複合成形品中のCLS物質含有成形品の情報:下位階層を紐付けるための最小成形品(ファーストアーティクル)や原部品(複合品)を特定する情報

・含有するCLS物質#:CLSから物質または物質群を選択

・含有濃度範囲#:成形品内の物質の予想される含有濃度範囲

・材料分類#:CLS物質を材料に含有している場合はECHAの材料リストから選択


また、上記の必須項目以外の任意提供の情報として

・成形品そのものまたは複合体の視覚的な識別情報として画像

・分解指示文書

・成形品内の物質の予測される濃度範囲

等があります。


参考までに、欧州化学品庁(ECHA)*2)によると廃棄物フレームワーク指令におけるSCIPデータへの登録方法は欧州化学品庁が提供している、有害化学物質の管理データベース用に公開している無料ソフトウェア IUCLID6 *3)を利用して、欧州化学品庁のホームページにあるECHA Cloud servicesにアクセスし直接に登録する方法と、登録を行う企業のサーバ上にIUCLID6の環境を構築しSCIP情報の登録作を行う方法、外部ネットワークへの接続をせず、企業のコンピューターのブラウザ上で作業を行う方法があります。

また、SCIP情報をインターネットを介して、 システム連携(S2S)でSCIPデータベースに直接登録する方法があり、ECHAのシステム間(S2S)申請サービス *4)を利用して、企業がECHA独自のITシステムを使用して規制情報を提出することになります。



*1) SCIP データベースの詳細情報要件


*2) 欧州化学品庁(ECHA)


*3) IUCLID6の入手先


*4) ECHAのシステム間(S2S)申請サービス


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