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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

セミナーのご紹介:環境規制のパラダイムシフト【応用編】

9月2日
読了時間: 7分

~RoHS対応からEPR・循環型経済への対応準備~


 これまでの企業の製品環境規制法対応は、EU RoHS指令に代表される「特定有害物質の非含有保証」であり、対象物質の追加情報や対象製品の拡大情報を入手し、それらをサプライヤーへ周知することが重要な任務でした。

ここ1〜2年で、従前からの理念が規制法として公布され、EUだけでなく世界各国に広がりを見せています。この理念の規制法化を、従来規制の対象拡大と捉えるのか、新たな潮流と捉えるのか、まさに岐路に立っていると言えます。この理念の規制法化こそが、EPR制度(拡大生産者責任:Extended Producer Responsibility)の法規制化の拡大です。EPR制度では、製品の「ゆりかごから墓場まで」のライフサイクル全般における順法保証へと、法的要求事項が拡大します。

EPR制度の端的な事例として、廃棄物リサイクルの維持や拡大を行政が負担できなくなり、生産者にその義務を課す仕組みが挙げられます。有害物質規制法のように先進国が先行して規制するものではなく、EPR制度は途上国でも行政負担を生産者に転嫁(ネガティブな意味ではなく)できるため、リオ宣言の理念のもと、各国の社会インフラに応じた規制として導入が進んでいます。

現在、多くの国で導入されているEPR制度は、国連のプラスチック条約交渉の影響を強く受け、特に「プラスチック包装材」を主眼に置いています。一方で、理念は共通でありながら、運用面では文化や国民性などにより差異が生じています。

アメリカでは、連邦法レベルで超党派による法案審議が進行中(4月時点)であり、すでに多くの州が独自にEPR制度を導入しています。注目すべきは、共和党地盤の「赤い州」の動向です。これらの州では、ケミカルリサイクルを「廃棄物処理」から「高度な資源製造」へと再定義する「高度リサイクル(Advanced Recycling)」を推進し、「マスバランス方式」の導入を図ることで、連邦法の議論にも影響を与えています。一方、民主党地盤の「青い州」や環境保護団体は、この方式が「グリーンウォッシング」を助長しかねないと懸念を示しています。

マスバランス方式を巡る議論はアジアやEUにも波及しており、現在はまさにEPR制度の転換期、あるいは黎明期にあると言えます。

製品含有規制法が終わったわけではありません。EPR制度では、サプライヤー工程内で使用・消費される有害物質や材料も対象となります。有害物質の非含有は当たり前の前提条件であり、さらに工程内消費材料を含めて、EUではDPP(デジタル製品パスポート)の仕組みにより、その情報提供が要求されます。

また、有害物質規制はEPR制度において「エコ・モジュレーション(環境配慮設計に応じた費用の格差付け)」のペナルティ対象となります。エコ・モジュレーションによるコスト削減や、DPP対応による競争優位性など、新たな視点での評価が必要となっています。

本講座では、製品環境規制法対応として、基本となる「製品含有有害化学物質規制法」の動向と、新たな潮流である「EPR制度」の世界的な動向について、2回に分けて解説します。


一般社団法人東京環境経営研究所(TKK) 所長

一般社団法人産業環境管理協会 技術参与

                     松浦 徹也 (中小企業診断士・環境計量士)


【日時】

  第2回 応用編:2026年10月23日(金)10:00~17:00 ハイブリッド開催

 *第1回 基礎編: 2026年7月16日(木) ・・・ 終了しました


 お申込み、詳細のご確認は以下のURLよりお願い致します。




【対象者】

 EUの環境政策の潮流、環境法の改定や新たな法規制の動向、企業対応を知りたい実務担当者


【定員・開催方法】(先着順にて承ります。)

①対面開催:15名

 会場 かながわサイエンスパーク内講義室(川崎市高津区坂戸3-2-1)

 ・JR南武線「武蔵溝ノ口」・東急田園都市線「溝の口」下車 シャトルバス5分

②オンライン開催:45名

・ZOOMを利用したオンライン講座です。受講要項をご確認の上、お申込みください。

・PC、スマートフォン、タブレットでもご受講いただけます。


*ご受講書類は、お申込みいただいたご住所宛に事前に郵送いたします。テキストは受講日前日までにダウンロード形式で配布いたします。


【内容】

 EUは「気候中立、持続可能」の2050年の目標があり、徐々に経済成長と資源消費を切り離す「成長のデカップリング」施策が具体化されてきました。「サーキュラーエコノミー(循環経済)」、「汚染ゼロ」の規制法が「オムニバス・パッケージ法」として検討されています。本講座では、先行しているサーキュラーエコノミーのエンジンとなるEPR(拡大生産者責任)制度、そのツールの(DPPデジタル製品パスポート)を中心にご説明します。

 EPR制度は汚染ゼロのための製品含有有害化学物質規制法を基本としつつも、新たな政策としてEPR制度が先進国だけでなく途上国などでも検討され、法規制として施行されてきています。EPR制度の理念はローマクラブの「成長の限界」や国連ブルントランド委員会(環境と開発に関する世界委員会)の「Our Common Future(我ら共有の未来)」であり、共通しています。一方で1992年の「リオの原則」で「共通であるが差異のある責任」と言われるように各国の規制法には差異があります。

 国連プラスチック条約は、2026年度中にはまとまる見込みですが、各国は国連プラスチック条約の影響を受けて「プラスチック製の包装材」をEPR制度の最初の取組対象とする傾向にあります。EUのPPWR(包装材規則)がEUのEPR制度のフラグシップ規則であり、EU域外国のひな形法になっています。アメリカは連邦と州で理念が異なる場合があります。また、BRICS+(ブリックス プラス)などでは社会的インフラの違いにより規制法に差異が生じています。共通だが差異のある規制法の動向を説明します。

さらに、EPR制度はサプライヤ工程内で使用・消費する有害物質や材料も対象となるため、製品の安全(EPR)と日本の安衛法の「自律マネジメント」やSDS制度の動向を説明します。

 基本的な規制概要を説明後に、受講者の皆さまが抱えている疑問、悩みや対応事例などについてのディスカッションを行います。会場参加の皆さまからのご質問は、各コマ終了時のQ&Aの時間にて、Web参加の皆さまからのご質問は配信システムのQ&A機能にてお受けします。

 ※終了後、個別相談会(事前申込要)

 

【本コースの構成】

 企業の製品環境規制対応は、従来のRoHS指令に代表される「特定有害物質の非含有保証」から、製品のライフサイクル全般を対象とする「EPR(拡大生産者責任)」制度への対応へと、大きな転換期を迎えています。EPR制度は、行政に代わり生産者が廃棄物リサイクル等の義務を負う仕組みです。途上国でも導入が進み、現在は国連のプラスチック条約交渉の影響から「プラスチック包装材」が主眼となっています。米国では、ケミカルリサイクル(高度リサイクル)やマスバランス方式の定義を巡り、州ごとの政治的背景を反映した議論が活発化しており、その動向は世界中に波及しています。

 今後の規制対応において、有害物質の非含有は「当然の前提」となります。その上で、欧州のDPP(デジタル製品パスポート)に見られるように、サプライヤーの製造工程で使用される材料情報の提供までもが求められるようになります。また、環境配慮設計に応じて費用に差をつける「エコ・モジュレーション」の導入により、有害物質の含有はコスト面でのペナルティ対象となります。企業には、単なる順法対応を超え、コスト削減や競争優位性の確保という新たな視点が求められています。

 本講座では、これら「有害化学物質規制」と「EPR制度」の世界的な潮流について、2回にわたり解説します。


(第2回は募集開始次第、本ホームページにてご案内いたします。)


1.第1回 基礎編(7月16日開催) ・・・ 終了しました。

 <製品含有有害化学物質規制法の動向>


2.第2回 新たな動向を知る編(10月23日開催)

 <新たな規制法のEPR制度などの潮流と企業対応>

 ・EUの新環境政策の潮流とフラグシップ規則PPWR(EPR制度)の概要

 ・アメリカの連邦法と州法のEPR制度の概要

 ・BRICS+のEPR制度の概要

 ・日本の安衛法のリスク管理の要求

 ・DPP(デジタル製品パスポート)とCMP(製品含有化学物質・資源循環情報プラットフォーム)の動向

 ・ディスカッション:新たな規制法への対応


【主催】

 地方独立行政法人 神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)


 お申込み、詳細のご確認は以下のURLよりお願い致します。



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