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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

  • 執筆者の写真tkk-lab

Q645.EUの商社から通販サイトで受注し輸出する電気製品の遵法対応について

2024年06月07日更新

【質問】

EUの商社から通販サイトで受注し輸出する電気製品の遵法対応はどのようにしたらよいでしょうか。

 

【回答】

欧州委員会が公開している「製品規則の実施に関するブルーガイド2022年版(The Blue Guide on the implementation of the product rules 2022)」(以降:ブルーガイド)の2.4項にオンライン販売に関する説明と2.5項に輸入に関する説明があります1)2)。 オンラインよる製品提供は一般的な輸入と同じ遵法性を求めています。 従って、貴社の電気製品が該当するEU法令への適合を確認し、CEマーキングなどの対応が必要です。 その際、法令が要求する技術文書等の作成は、その国への言語対応も必要となります。


ブルーガイドは、新しい法的枠組み(New Legislative Framework)に沿ったもので、玩具、測定器、無線機器、低電圧電気機器、医療機器などを対象としています。 EU法令をよりよく理解し、EU市場のあらゆる分野での均一な適用を促進することを目的としています。


ブルーガイドの2.4項「遠隔販売及びオンライン販売の場合の利用可能性と上市について」において、市場監視規則(Regulation (EU)2019/1020)(以降:市場監視規則)第6条に基づき、「オンラインまたはその他の遠隔販売手段を通じて販売される製品は、EU域内のエンドユーザーを対象としている場合、市場で入手可能とみなされる。」としています3)。


ブルーガイドの2.5項「EU域外からの輸入製品」において、原産地に関わらずEU市場で入手可能とするためには、製品に適用されるEU法令に適合する必要がある。」としています。

従って、オンラインよる製品提供は、一般的な輸入と同じく市場監視当局の監視対象の対象となり、製品に適用されるすべてのEU法令を遵守する必要があります。 市場監視規則の附属書IにEU法令として70の規則・指令を定めており、REACH規則やWEEE指令などCEマーキングを要求していない規則・指令もあります4)。


さらに、EU市場での非食品用製品に対する安全性の確保として、一般製品安全指令(GPSD)への適合性が求められています。 製造物責任として最低限の安全性を確保することが必要です5)。 なお、一般製品安全指令は一般安全規則(GPSR)に改正され、2024年12月13日から適用されます6)。


また、RoHS指令、定電圧電気機器指令、玩具指令など市場監視規則第4条5項に定められた18の規則・指令では、EU域内の事業者の設定と製品への表示が必要です。 2024年5月23日からバッテリー規則も対象となります。


市場監視規則第4条5項で設定される事業者は、ブルーガイドの3.6項に説明があり、製造事業者、認定代理人、輸入事業者、もしくはフルフィルメントサービスプロバイダーから定めるとしています。 輸入の場合には、製造事業者を除く3者から設定して対応することが必要です。


なお、フルフィルメントサービスプロバイダーは、市場監視規則第3条第11項で、「商業活動の一環で、扱う商品の所有権を持たずに、倉庫保管、梱包、宛名印刷・出荷作業の2つ以上のサービスを提供する自然人または法人」と定義されており、ECサイト事業者などが相当するとしています。


ご質問のケースでは、貴社の製品が該当するEU法令の確認と適合の対応を行います。 適合する規格に合わせて技術文書と適合宣言書を要求される言語で作成し、必要なCEマーキングを行います。 RoHS指令など市場監視規則第4条5項に定める法令に該当する場合には、認定代理人、輸入事業者、もしくはフルフィルメントサービスプロバイダーの設定が必要となります。


1)The Blue Guide on the implementation of the product rules 2022


2)ブルーガイド2022年版が発行されました。


3)市場監視規則(Regulation (EU)2019/1020)


4) CEマーキングの対象でない製品での対応について


5)一般製品安全指令(GPSD)


6) 一般製品安全規則(GPSR)

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