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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。

法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家の判断によるなど、最終的な判断は読者の責任で行ってください。

  • 執筆者の写真tkk-lab

Q599.中国のCCCマークとCGPマークの相違点について

【質問】

中国のCCCマークとCGPマークの違いを教えてください。

 

【回答】

CCCマークは、中国の強制製品認証(China Compulsory Certification 以下CCC認証)制度に適合を示す認証マークです1)。 CCC認証制度の各種資料や適合製品の登録情報に関するポータルサイトがあります2)。


CCC認証制度は、强制性产品认证管理规定(強制製品認証管理規定)で規定された強制認証制度です3)。 第2条に、「国家安全保障、詐欺行為防止、人間の健康や安全の保護、動植物の生命・健康の保護、環境保護を目的に、国が定めるリスト収載製品はCCC認証を受け、認証マークを表示しなければ出荷、販売、輸入等の事業活動に使用できない」と定めています。


CCC認証の対象製品は、强制性产品认证目录(強制製品認証目録)に収載された製品で、電気電子製品、自動車および関連製品、消防製品など多岐に渡り、最新の目録は2020年4月に公告され、17カテゴリー、103の製品群から構成されています4)。

カテゴリーおよび製品ごとに実施規則および実施細則が定められており、安全性やEMCなどに関して主に中国国家標準(GBおよびGB/T)と各業界標準が適用されています5)。

認証取得の方法は、(1)認証機関での型式試験などによる第三者認証方式、(2)任意の試験場の試験結果に基づく適合証明による自己宣言方式(A)、(3)指定試験場の試験結果に基づく適合証明による自己宣言方式(B)があり、製品ごとに強制製品認証目録に記載されるいずれかの方式が適用されます。なお、取得方法の違いによるマークの区別はありません。 自己宣言の概要に関しては、当HPのコラムを参照下さい6)。


CGPマークは、中国の绿色产品标识使用管理办法(グリーン商品識別管理規則)で制定された認証マークです7)8)。 CGPマークに関連する各種規則や適合製品の登録情報のポータルサイトがあります9)。


CGPマークは、生态文明体制改革总体方案(生態文明体制改革総合プラン)等に従って策定され、グリーン(環境にやさしい)製品の表示及び使用を標準化するために制定されました10)。


CGPマークの対象製品は、規則で定めたリストにある製品が対象で、建材、電気電子製品、クーリエ包装材料のリストがあります。 例えば、建材は、コンクリート、ドア、塗料など6カテゴリー51製品群が対象です11)。 また、電気電子製品は、RoHS管理規則の対象製品の内、冷蔵庫やエアコンなど12製品が対象とされ、対象製品での適用除外も規定されています12)13)。 クーリエ包装材料は、封筒や包装箱など10カテゴリーが規定されています14)。


カテゴリーおよび製品ごとに実施規則および実施細則が定められており、主に中国国家標準(GBおよびGB/T)と各業界標準が適用されています9)。例えば、電気電子製品の分野では、RoHS管理規則の第二段階と位置付けられており、対象製品は従来からの対応に加えて、合格評価制度によるCGPへの対応が必要となります15)。 なお、従来からのeマーク(グリーンマーク)や環境保全使用期限ラベル(オレンジマーク)での代替はできず、CGPと両方の貼付が必要とされています16)。


認証取得の方法は、第三者の認証機関による認定の国家推進自発的認証と自己申告方式の2つの方法があり、取得方法によって規定されたCGPマークを使用します。 国家推進自発的認証では、グリーン商品識別管理規則で規定された「認証活動1」と「認証活動2」の2種類があり、電気電子製品およびクーリエ包装材料は「認証活動2」が指定され、そのCGPマークを使用します。 例えば、電気電子製品では合格評価制度として規定されており、自己申告方式や国家推進自発的認証の概要、および各種CGPマークについては、当HPのコラムを参照ください17)。


以上の通り、CCCマークは製品安全およびEMS規制への適合性、CGPマークはエコロジー製品の推進とそれぞれの基準から設定されて、リストに収載された製品が対象です。製品によっては両方のマークが必要となります。



2)


3)


4)


5)


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